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数日前、ウサギさんに聞いてみた
「ねぇ、ウサギさん。今何が欲しい?」
「お前(美咲)」
ウサギの日
…と、まぁ99.999999...%の確率で答えると思った答えを見事答えてくれたわけでして、
いや 決して自惚れているんではなくてですねー…、アレ。前にもこんなのなかったっけ?
そっか、ウサギさんがなんか受賞した時だ、あん時もあんまりウサギさんのためにして上げられなかったなぁ、
ウサギさん本人はなんだか、ずっとご機嫌だったけど、
でも、それじゃ今回は困るんだって!!
なんたって、今度はー…
***
何度聞いても同じ答えしか返ってこなかったので(流石に、恥ずかしかった…)自分で考えることにした。
プレゼントにしようか、
例えば?
洋服とか…
高級店の¥0が沢山付いているものを着ている
…一般大学生にはムリな話です
食べ物とか…
俺の手料理は毎日食べてるわけだし、レストランなんてそれこそ¥0が…(以下省)
…結局意味がねぇーじゃん
「あーあ、どうしよっかなぁ」
そう1人呟くと…いや、呟きをウサギさんに聞かれてしまった。
「どうした?悩み事か、俺でよければ聞いてやるが」
仕事が一段楽したのか、コーヒーをカップに注ぎに来たウサギさんが言う
「あ…別にいいよ、しょーもないことだし、」
とっさに言ってしまったけれど実はしょうがないことじゃない、俺的には結構重要な事だし。
けど、ウサギさんに聞かれてしまったら俺の苦労が水の泡になるしなぁ、
「…そうか、」
ウサギさんはほんのちょっとだけ悲しそうな目をして俺の頭をわしゃわしゃと大きな手で荒くなでて
「あんまり、深く考えすぎるなよ」
とだけ言って自室へと戻った。
その瞬間、これならウサギさんが喜んでくれるんじゃないんじゃないかな、という提案が浮かんだのでそれを実行する事にした。
***
そして、いよいよアノ日がやってきた。
今日のウサギさんの予定は朝から出版社に行って新しい本の会議だという、
いつもは自宅で行う会議だけど、「ついでに原稿も持っていく」ということで丸川書店まで足を運ぶ事にしいたらしい。(本当に、自由気ままだなぁ…)
俺は、その日の大学は休んで(当然、バイトも休んだ)ウサギさんをお祝いする準備に1日を徹そうと思っていた。
「じゃあ、今日は出版社に行って来るから」
「うん、あの…ウサギさん。」
「なんだ?」
「早く…帰ってきてね、」
(お祝いをするから)という語尾を付け忘れてしまったが、ウサギさんの機嫌が良くなったので俺も何だか機嫌がよくなって、気持ちよくウサギさんを送り出せた
「さぁ…頑張ろうか、」
世間一般的には今日は雛祭りだけど、俺の中では「ウサギさんの誕生日」の方が気持ち的に勝っているのでいつもより気合が入る。
まずは完璧にありとあらゆる部屋をかたずけて、ピカピカにする。そして、いつもより手間をかけて夕食を豪華にする(とは言ったものの、俺の「豪華」の限界がすぐに来てしまった)。あとは、ウサギさんが帰ってくるだけになった。
***
「ただいま。」
俺がお願いした通り少し早く帰ってきてくれた。
えと、ウサギさんが帰ってきた、よし。言う言葉を考えていたはずだ!
頑張れ俺!!俺ならできる!!!
「ウ…サギさんお帰りなさい。それと、誕生日おめでとうございますッ!」
「あ、そうか、今日は俺の誕生日だったな。どうりで丸川の人からたくさんプレゼントをもらったわけだ。」
ぇ、既に祝ってもらってたの…?
くそぅ、負けるな自分!!俺の方が愛は勝っている!!!
…我ながらあの時の思考回路はどうかしてたんだと思う。パニくるほど恥ずかしいプレゼントを何で用意したのかも、今の俺には理解不能だ。
「あ…のさ、腹減ったから飯食おーぜ。」
「ああ、そうだな。」
そんなわけでいつもより少し早い夕食を取った。
「すごいな、コレ全部美咲が作ったのか?」「あ…うん。ウサギさんの誕生日だから」などといった談笑をしながら、
心地良い満腹感をよそに、俺は、もう一つの、重大なミッションに取り掛かった。
そう、"プレゼント"だ。
「ウサギさん、俺からのプレゼント受け取ってくれる?」
「?良いに決まってるだろう」
「えっと…ね。決して自惚れているわけではないのですが、ウサギさんがそれしか言わないから…」
「…………プレゼントは……俺……………………………です。」
お互い何も喋らない時間5分経過
流石にこの空気に(俺が)絶えられなくなったので、
「ウサギさん…?」
「ん?あぁ、すまん。考え事してた、」
「え…もしかして嫌だった?」
「そうではない、いや、美咲がこんなことするとは思わなくて」
…だから、誕生日だからに決まってるじゃんか、じゃねぇと俺、こんな死ぬほど恥ずかしい事しねぇし。
「……だ?」
「ぇ?」
「具体的には何をしてくれるんだ?」
そこまで考えてなかった。「プレゼントは俺だよ(はぁと)」と言うことしか考えてなかったから当然の結果といえば当然なんだけど
「えと…、じゃ、じゃあ。 ウサギさんのお願いを一つだけ聞くよ。」
「一つだけか、ケチだな。」
「うるせぇよ!!俺だって色々あるんだ!!!」
「そうだな…一つだけだというのなら、」
「その一つを百個にしろっていうのはナシだかんな。」
「そんなガキみたいなことは言わん。」
ガキですいませんでしたねー、どうせ俺はガキですよーだ。
「ずっと、…死ぬまで、俺の側にいて欲しい。」
…全然、考えてもない事を言われてしまったので俺の思考回路が一瞬フリージしてしまった
大方なんかエロいことでも言ってくるもんだとばかり思っていたから。
「そんなことで、よければ。」
それがどんなに大変なのか、分かっているつもりだけど、その時の俺は思わずそう答えてしまった。
つまり、「一生俺の恋人でいろ」といわれているようなもんなんと答えた後すぐに分かって、「好き」とか「恋」とか「恥ずかしさ」とかっていう感情が渦巻いて、脈が速くなって…
「大丈夫。俺はもうウサギさん以外好きになる気はないから」
…とは、恥ずかしすぎて流石に言えなかったけど、その大きなウサギさんの手を握ってあげた。
「ウサギさん…大好きだよ」
ギュッと抱きしめられたウサギさんの胸の中で聞こえるか聞こえないかくらいの声でそっと呟いた
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